歯が痛くなると頼りになるのが歯医者さん。
そのたびに、不思議に思うことがあります。今、通っている歯医者が特にそうですが、必ず歯のクリーニングがセットになっているのです。治療が必要ない日でも、クリーニングの日が設定され、通うことになります。同じような経験をした人も多いのではないでしょうか。歯を大切にするには予防が不可欠です。わかってはいますが、歯のお掃除といわれるクリーニングが治療と平行して行われることに、多少なりとも違和感を感じることも事実です。今日は、そのクリーニングに関することを中心に書いていきたいと思います。
予防歯科に関する疑問

歯のお掃除をすることは、虫歯の予防や自分の歯を長く使うためにはとても大切です。「予防歯科」と言えば聞こえは良いのですが、その1回ごとに数千円の費用がかかります。回数を重ねれば出費として大きいものです。何となく歯医者さんの売り上げに貢献しているだけのような気分になることもあります。歯の治療がある日なら、「ついで」にしてもらうような気分になれます。しかし、それ以外の日にも歯のお掃除の日として予約をとることになるのです。もちろんセルフクリーニングよりも、細かく掃除をしてくれるので効果的です。歯のお掃除といいながら、一番効果がでてくるのは歯茎です。ちょっとした歯茎の腫れに早く対応できたり、クリーニングにより歯茎がしまって健康的な状態にもなります。意識して歯の手入れをするようにもなるのです。そういう意味では歯のクリーニングを定期的に行うのは良いことなのは間違いありません。
そして、歯医者にいく頻度が増えると、歯科衛生士さんとも顔なじみになります。クリーニングをしてくれるのはいつも彼女達です。そして、自然と信頼関係ができていきます。最初は面倒だったこの日が、少しずつ彼女たちのおかげで「いつもの人に会う」という感覚で通うことができました。会話を通じて、歯のケアについてのアドバイスをもらえることも多く、非常に有益です。
クリーニングの意図

なぜ毎回クリーニングが必要なのか、その意図を理解するのは大切です。定期的なクリーニングは、虫歯や歯周病の予防に効果的です。自宅でのケアだけでは落としきれない歯垢や歯石を除去し、口内環境を整えることで、長期的な歯の健康を保つことができます。
しかし、歯医者さんからの説明が不足していると感じることもあります。予防歯科の重要性をもっと詳しく説明してもらえると、患者としても納得して通うことができるのです。
そこで、調べてみました。
厚生労働省の「令和4年歯科疾患実態調査」の結果を見てみると、4mm以上の歯周ポケットをもつ人の割合は25歳を超えると32.7%になり、55歳を超えると47.5%、全体で47.9%となっています。(参考サイト:「令和4年歯科疾患実態調査」の結果(概要)厚生労働省 )
歯周ポケットがお掃除できていないと、将来の自分の歯の数に影響がでてきます。誰でも、自分の歯で、いつまでも美味しく食事をしたり、甘いものを食べて幸せを感じていたいですよね。そのためには、定期的な歯のクリーニングをすることは、大切なのだとわかります。
歯のクリーニングは何をしているのか

歯のクリーニングには毎回3000円ほど料金がかかります。結構厳しい金額なのです。意味もなく払うのも嫌なので、いったい何をしているのか質問したことがあります。
まず、歯の汚れをとり、歯垢や歯石をとることです。歯茎の溝(ポケット)にある汚れは歯ブラシなどでは取りにくく、専用の機器を使って取り除きます。しかし、その人の歯茎の状態によっては奥まで届かないことがあるのです。しっかり歯を磨いて、自分でできる範囲の歯の汚れをとり、歯茎がしまった状態にしておくと効果があがるそうです。要は、クリーニングと歯磨きとの連携プレーが大切なのです。
・汚れをとる
・歯垢をとる
・歯石をとる
また、クリーニングの際には、歯ぐき(ポケットの深さ)のチェックがあります。もちろん歯のゆれや、虫歯、かみ合わせも問題ないか確認してくれます。
終わりに

歯のクリーニングが予防歯科の一環であることは理解しつつも、もっと詳しい説明があれば、理解が深まり、より積極的な気持ちになれるかもしれません。歯医者さんや歯科衛生士さんとのコミュニケーションを大切にし、疑問があれば積極的に質問することが、健康な歯を維持するための第一歩です。そして、歯科衛生士さんとの良好な関係が、歯医者に通いやすい気持ちにさせてくれます。
クリーニングが定期的に行われることで、歯の健康を保ち、将来的な問題を予防することができます。いつまでも自分の歯で美味しく食事ができるように、デンタルケアを心がけていきましょう。
haruka_moon著