親知らず抜歯の話し

迷惑な大人の歯?奥歯にひっそり潜む親も知らない歯

迷惑な大人の歯?奥歯にひっそり潜む親も知らない歯

私達は、毎日欠かさず行わないと生きていけない行動があります。

「睡眠」、「排便」、「呼吸」などなどですが、それに加えて「食事」でしょうか。

世界には一部例外もありますが、食事は人間が生きていく上で当たり前の行動であり、
基本は「歯」を使って咀嚼することで食べ物を吸収していきます。

そんな「当たり前の事」が脅かされると、人間誰しも不安になったり、精神的に落ち込んだりするものです。

今回は、そんな食事とそれに伴って使われる「とある歯」についてお話をご紹介いたします。

食べることが大好きな私と妹

迷惑な大人の歯?奥歯にひっそり潜む親も知らない歯

今回のメインテーマに触れる前に、とある人物についてご紹介しましょう。

それは、「私自身」と「私の妹」についてです。

私と妹は、それぞれ好きな事は違いましたが、唯一食べることが好きという点では共通しておりました。

子供の頃、実家で暮らしていた私達は母親の作る料理が本当に好きで、毎日その料理に舌鼓を打っていたものです。

「お母さん、お代わり!」

よくこんなセリフが日常茶飯事でしたが、その楽しみは一気に辛い経験へと変貌してしまいます。

(なんかズキズキする…)

ある時私は歯の痛みを感じたので、両親と一緒に歯医者に行くことになりました。

「あぁ、虫歯ですね」

「c2!」

お医者さんは、隣にいた従業員の女性に告げます。

「c」とは、「Caries[カリエス]」の事で、虫歯を指す歯の状態の事です。

私は虫歯治療することになり、治療後も口に入れた食事がしみるという嫌な感覚を感じながら生活をしなくてはいけませんでした。ご飯が大好きな私にとってそれは本当に苦痛でした。

一方、妹の方は昔から虫歯になった事が一切無く、当時も変わらず食事を続けておりました。

しかし、そんな妹にも悲劇が訪れました。

「娘さんですが、奥にある『親知らず』を抜歯した方が良いですね」

歯の定期診断で歯医者を訪れた妹は、お医者さんにそう言われたそうです。

当時私自身は本当に何も知らず、親知らずを抜くとはどういう事なのか想像も出来ませんでした。

今回のメインテーマとして挙げるのは、この「親知らず」となります。
それでは、親知らずとはどのような歯なのかをお伝えしてきましょう。

子だって知らない歯

迷惑な大人の歯?奥歯にひっそり潜む親も知らない歯

親知らず、名前は聞いたことがあるけど、とりあえず奥の歯でしょ?

殆んどの方がそのような認識であり、それで基本的には合っています。

正式には「第三大臼歯(だいさんだいきゅうし)」という名称で、他の永久歯よりも遅く生えてくることが特徴です。

そしてここが重要ですが、「後から生えてくる奥歯」なので既に生えている隣の歯によって親知らず自体のスペースが狭く、隣の歯にぶつかったり、完全に表面が出てこなかったりと状態は人によって様々です。

つまり、既に生えている隣の歯や口内に何らかの悪影響を及ぼす可能性があるなら、
親知らずという歯が育つ前の小さい段階で抜き取る必要があるということです。

逆に、もし口内に悪影響を及ぼさないなら放置していても大丈夫だそうです。
因みに私自身はそうでした。

私の場合は、完全に歯茎の中に潜ったままで表面すら出てこない状態で、中で変な方向に歯が伸びていることも無かったようです。

そして今回、妹は親知らずがこのままだと隣の歯を圧迫する可能性があるということで、
抜歯することになったのでした。

親知らずという名には勿論由来がありますが、当の本人、つまり子供の方がよっぽど身に覚えない話だと私は思います。

私は、妹が歯を抜くという話を両親から聞いて、妹が想像も出来ない痛い思いをするのではないかとただただ心配していたのでした。

治療が終わったのに…?

迷惑な大人の歯?奥歯にひっそり潜む親も知らない歯

いよいよ、妹が親知らずの抜歯をする日がやってきました。

「痛いの…?」

妹は、顔を強張らせて両親に聞きました。

「抜くときは痛くないと思うよ。どうやら麻酔を注射するらしいから」

「えっ!!?」

歯に注射。

子供の私達にとって恐ろしい以外の何ものでもありませんでした。

ただ大人になった今としては、そんな事は無いとは思いますが、麻酔を打たずに親知らずを抜くということがもしあるならば、私は全力で治療を拒否するでしょう。

私は、妹に同伴したわけではなかったので、妹の無事を願うばかりでした。

しかし、そんな私の心配とは裏腹に妹は、にっこりして帰ってきたのです。

「痛かった??」

そう妹に聞かずにはいられなかった私ですが、妹はケロッとして、

「注射は少し怖かったけど、そんなに痛くなくて、歯を抜く時も何も感じなかったよ!」

妹だけの言葉ではあまり想像は出来ませんでしたが、とりあえず私はホッとしました。

しかし、本当の試練はここからでした。

妹は麻酔をかけて親知らずを抜きました。
つまり、麻酔が切れてきたら痛みもだんだん生じることになるのです。

実は、親知らずの抜歯後はおおよそ3日~1週間ほど、長引けば2週間ほど痛みを伴います。

また、抜歯後に気を付けなくてはいけない事は以下の通りです。

①抜歯箇所を舌や指で触らない
②食事のカスが挟まっても無理に取ろうとしない
③激しい運動をしない
④長風呂をしない
⑤喫煙や飲酒をしない

特にやってしまいがちな行動がやはり①の「抜歯箇所を舌で触ってしまう事」でしょう。

私自身体験した事は無いので分かりませんが、それでも気になってしまう気持ちはよく分かります。

また、長風呂や激しい運動は血液の流れを良くして出血を多くしてしまう原因となります。お酒や喫煙も治癒の阻害に繋がってしまうので避けなければなりません。

以上の事から私生活において行動を制限されることが多い為、妹も少しの間は辛そうでした。

それから10日間ぐらい経過した時は痛みも引いたみたいで、また笑顔を取り戻して元気よく食事を摂れるようになりました。

私みたいに親知らずの抜歯経験をしない人も世の中には大勢いらっしゃると思います。

しかしだからと言って、自身が子供を授かることになった時は、自分の子供の歯についても気に掛けてあげた方がいいかもしれません。

親知らずが育ち切ってから抜くとやはり痛いそうで、早めに気付く事が必要となってくるのです。

まとめ

迷惑な大人の歯?奥歯にひっそり潜む親も知らない歯

以上ここまで、人間が生きていく上で欠かせない食事に使う歯の中で親知らずをご紹介いたしました。

今回は私の妹の事を書かせていただきました。

先ほどもお伝えしましたが、自分自身は抜かなくて良かったとしても、自分の子供は抜かないといけないかもしれません。

他人事だと思わず、自身でも親知らずのケアについて改めて調べておこう思います。

diary.st著